2009.07.19(Sun)
底土港近くの人間魚雷「回天(かいてん)」二号壕(底土基地)を探索! 八丈島旅行(19/21)
八丈島を出発する船の時刻までまだ後1時間弱あるということで、時間を持て余していた我々は、底土港から徒歩圏内にある人間魚雷「回天」があった基地跡地に向かってみました。
「回天」というとゴルゴ13も劇中で使った(知るわけないか)という程に有名ですが、人間が一人乗り込み操縦して敵船を撃墜する特攻兵器。文字通り人間魚雷です。
人間魚雷「回天」二号壕跡(底土基地)
昭和ニ〇年の春、本土決戦に備え特攻兵器の人間魚雷「回天」が、沖縄・九州・四国・近畿の各地方と、関東では唯一、この八丈島に第二回天隊の「回天」八基が配備された。
その内の四基がこの底土基地で、後の四基は末吉地域の石積基地にあり、回天隊員は、それぞれ格納壕の中で進突時期が来るのを待ち続けていた。
回天隊員の任務は、八丈島へ侵攻するとき先ず艦砲射撃を加えてくる敵艦隊の撃滅であった。「回天」は、直径一m、長さ十四・七五m、最高速力三〇ノット、重量八・三トンで、車輪付きの架台に載って格納壕の中で待機し、進発する時はレールの上を動いて斜路から海に入り、機械を発動して敵艦に向かう。
しかしながら、その進発の機会は遂に訪れず、終戦となってのち、武装解除のため来島した米国艦隊は、「回天」全部の爆破を指示したので、回天隊員は自らの手により、各「回天」の額役1・五五トンを装填した頭部を切り離して海中に投棄した上、胴体を格納壕に収めて爆破した。
底土の「回天」格納壕は長さ三七m、幅三m、高さ三・五mの大きさで、二箇所の壕に「回天」を二基ずつ収納した。
陸側の一号壕はのちに崩落したが、海側の二号壕はこのように現在も姿をとどめている。
平成十七年一〇月一日
(元八丈島回天隊長海軍大尉 小灘 利春文)
八丈町教育委員会
冒頭の説明版の裏側に流れるのが大川で、対岸に「回天二号壕」があります。確かにトンネルのような入口が確認できます。
対岸に行くにはこちら側の岸を川上に向かって登らなければなりません。雑草が覆う河岸の道を登ってきます。
奥に見える大川を渡る橋が「くれど橋」です。「くれど橋」を通って反対側に渡ります。
「回天二号壕」に辿り着きました。本当にトンネルのようです。入口は鬱そうと植物が覆っています。不気味な雰囲気で思わず入るのを躊躇してしまいますね。
中に入って入口方面を写したのが右側の写真。当り前ですが、真っ暗です。
行き止まりの奥まで進んで、フラッシュを焚いて入口方向を撮ってみました。壁面が滴る水で濡れているので、光を反射して光っています。壕の地面が大きく波打っているのが分ります。
今度は入口付近から奥に向かって、ノーフラッシュで撮影してみました。こんな感じで真っ暗です。目が慣れて来ると入口から差し込む僅かな光で周囲が見通せるようになります。
ここで出撃を待って待機していた回天隊員の気持ちを思うと考えさせられるものがあります。出撃命令が下らなかったのは不幸中の幸いと言えるのではないでしょうか。
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