Nikonのデジタル一眼レフ「D90」と一緒に購入アドバイスしたレンズ


先日友人二人に「D90」を勧めた際のアドバイスを元に「D90」と「D5000」を比較したエントリーを書きましたが、今回はその時に「D90」と一緒に買うレンズを進めたアドバイスをまとめてエントリーにしてみました。
いわば独断と偏見で進めた「D90」と一緒に買うべきレンズ指南のようなものです。
焦点距離を調べる
大抵はいきなりデジタル一眼レフを買う人は少なくてコンデジからのステップアップをする人が多いと思います。中には銀塩一眼レフから買い換える人も居ると思いますが、そういう人はある程度自分が使う焦点距離が分っているから問題無いですね。
焦点距離については以下のページが分りやすいです。
第19回 :カメラレンズと焦点距離、画角 デジカメの「しくみ」
http://aska-sg.net/shikumi/019-20060201.html
焦点距離を調べれば、よく使う焦点距離の傾向が分ります。デジタル一眼レフで使うレンズはその焦点距離が含まれるレンズを選べば良い訳です。
焦点距離は画像のExif情報を調べれば分ります。Exif情報とはデジタルカメラで撮影した画像に含まれるカメラ名、露出(絞り・シャッタースピード)、ISO感度、焦点距離等の情報のことです。Exif情報はカメラにバンドリングされているソフトで調べることができます。他にはExif情報を調べるフリーソフトもありますので、それを使うのも手です。
飛行機や鳥、鉄道等の特別な被写体を撮る人以外は、大抵は焦点距離は広角~標準域に収まっていて望遠を使うことは稀だと思います。
なので、選ぶべきレンズは広角~標準域(そして中望遠まで)の焦点距離が範囲に入っているレンズです。
ちなみに焦点距離は値が小さいほど広角で大きいほど望遠になります。焦点距離の他に画角という概念があり、簡単に言うと画像に収まる範囲のことです。広角ほど画角が広く、望遠ほど画角が狭くなります。つまり焦点距離を調べることは画角を調べることにイコールであると思ってもらっても良いです。
過去に撮影した写真から被写体を知る
さて、レンズ選びで良く言われるのが「何を撮りたいのか知り、それに適したレンズを選ぶべし」です。「何を撮るか」というのは被写体のことを指します。
つまり過去に撮影した被写体からそれを撮影できるレンズを選ぶという方法論です。過去に撮影した写真をサムネイル表示等でざっと眺めてみるとどういう被写体を撮っているのか分ってきます。
ただ、この方法も一理あるのですが、被写体が分っただけではレンズを選ぶのが難しい側面もあります。この写真(被写体)はどの焦点距離で撮ったのか、ある程度焦点距離と画角の感覚がないと選ぶべきレンズが分らないからです。
なので、被写体を知ると共に焦点距離を調べて自分が良く使う焦点距離・画角の棚卸をするべきなのです。
個人的にお勧めなレンズ
Exif情報を調べて焦点距離(画角)、被写体の傾向が分ったら、いよいよレンズ選びです。最近のレンズはほぼ手振れ補正が搭載されています。
手振れ補正は、薄暗がりや夕暮時、室内撮影でシャッタースピードが遅くなり手振れる時に、レンズを手振れる方向の逆に動かして被写体がブレないようにシャッタースピード数段分の補正をしてくれる撮影サポート機能のことです。手振れ補正は写真の歩留まりを上げてくれますので、選ぶのは手振れ補正が付いたレンズです。
また使い勝手を考えるとまず一本目はズームレンズを選んだ方が良いでしょう。ズームレンズは焦点距離を変えることができるレンズです。反対に焦点距離が固定されているレンズを単焦点レンズと言います。
手振れ補正を搭載し、比較的廉価で、広角~標準域を範囲にしている個人的に良いなと思うズームレンズを幾つかピックアップします。
ニコン「AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR」(35mm判換算で24-127.5mm)
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens_review/2008/04/15/8269.html
⇒最安値:http://kakaku.com/item/10503511928/
AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II(35mm判換算で約27-300mm)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20090730_305808.html
⇒最安値:http://kakaku.com/item/10503511500/
AF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VR(35mm判換算で27-157.5mm)
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens/2008/08/27/9090.html
⇒最安値:http://kakaku.com/item/10503512019/
これ一本で何でも撮れる万能レンズ

自分が友人に「D90」を進めた際は、「AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II」は発売されていませんでしたが、初めてのレンズで当面レンズを買うことは考えていないというのであれば一番お勧めしたいです。
価格は高いですが、35mm判換算で約27-300mmと広角から望遠までの幅広い焦点距離をカバーし、ほぼ万能選手として活躍できます。また最短撮影距離は0.5m(ズーム全域)とズームレンズの中ではまま寄れるレンズです。
レンズ構成は12群16枚。EDレンズは2枚、非球面レンズは3枚と廉価版ズームにしては豪華な仕様。
しかも「ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング」という最新コーディングで逆光等の悪条件でも(ある程度)は安心して撮影できます。
さらには「VR II」とシャッター速度4段分の補正付き。夕暮や薄暗い場所でも撮影しやすいでしょう。
難点は約565gと重いところとフィルター径が72mmと大きいところ。
ちなみに「EDレンズ」とは硝石を使ったレンズのことで、非球面レンズは表面が球面ではないレンズのことで、色収差や歪曲収差を良好に補正する効果があります。
ニコンAF-S DX NIKKOR 18-200mm VRII は旧型よりも解像力が向上
http://digicame-info.com/2009/12/af-s-dx-nikkor-18-200mm-vrii.html
GANREF | ニコン AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II 実写レポート | デジタルカメラマガジン
http://ganref.jp/magazines/index/1/0/338
風景撮りにお勧めしたい広角24mmから抑えたレンズ

次点が「AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR」。35mm判換算で24-127.5mmと、広角の24mmから始まるので広大な風景を撮りたいときには有利です。ただし望遠側は約130mmとやや中途半端な画角になるので多少諦めは必要です。
レンズはEDレンズ2枚と非球面レンズ3枚を使用し、シャッター速度約4段分の手ブレ補正機能「VRII」を搭載。
最短撮影距離は0.38m(ズーム全域)とズームレンズにしては寄れる方ですので、ある程度は被写体をクローズアップして撮影できます。
重量は約485gと比較的軽量でフィルター径も67mmと比較的コンパクト。
このレンズは友人に勧めたときに既に発売されていたのでレビュー記事が多くネット上で見つけることができました。
描写特徴はカリっとしたNikonらしい解像度が高いレンズで、概ね評判はよいですが、少々逆光に弱いです。逆光での撮影の際には強い光がレンズに入り込まないように手で光を遮る等の対処をした方が良いでしょう。
ニコンAF-S DX 16-85mm F3.5-5.6G VRは高性能だがきわだった特徴がないレンズ
http://digicame-info.com/2009/04/af-s-dx-16-85mm-f35-56g-vr.html
Nikon AF-S DX 16-85mm F3.5-5.6G VRは総合的に非常にすぐれたレンズ
http://digicame-info.com/2009/02/nikon-af-s-dx-16-85mm-f35-56g.html
上記の二本以外なら・・・というところでお勧めしたいレンズ

最後が「AF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VR」。35mm判換算で27-157.5mmでワイド端は27mmの広角。テレ側は約160mm。最短撮影距離は0.45m(ズーム全域)。
フィルター径は67mmで、重量は約420gと小型軽量です。ただし手振れ補正は旧型VRでシャター速度3段分の補正となります。
価格が安いことがメリットですが、それを別にすればVRは旧型なのであまり積極的に進める理由がありません。
特徴は解像力は良いが歪みが大きいみたいです。写真を撮るときに端に直線が入らないような配慮が必要でしょう。
AF-S DX 18-105mm F3.5-5.6G VRは絞り開放から驚くほどの解像力
http://digicame-info.com/2009/07/af-s-dx-18-105mm-f35-56g-vr.html
この3本で個人的に選ぶのなら


以上から最もオススメしたいのは「AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II」。幅広い焦点距離、シャッター4段分の補正をするVRIIと初めてのレンズとしてはこれで十分でしょう。荷物を減らしたい時にも活躍します。
ただ、個人的に買うとしたらより広角の24mm(35mm判換算)「AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VR」の方です。
理由は「ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング」は羨ましいですが、レンズ構成は遜色なく、またVRの機能も同じく4段補正。
そして風景撮影が多い自分の撮影スタイルにとっては、何よりも広角24mmから始まるというのが風景を撮影する際には多きなアドバンテージになるからです。
番外編:広角ズームレンズ

以下はちょっと番外編です。友人に上に挙げたレンズの他により広角なレンズでお勧めが無いかとアドバイスを求められた時にピックアップした超広角ズームレンズです。
ニコン「AF-S DX 10-24mm F3.5-4.5G」(35mm判換算で15-36mm)
タムロン「SP AF10-24mm F3.5-4.5」(35mm判換算で16-37mm)
トキナー「AT-X 116 PRO DX 11~16mm F2.8」(35mm判換算で16.5-24mm)
まずニコンの廉価版の超広角レンズはテレ側の10mmの解像度がイマイチで絞る必要があります。
ニコンAF-S DX 10-24mm F3.5-4.5Gはワイド端の四隅の描写が弱点
http://digicame-info.com/2009/07/af-s-dx-10-24mm-f35-45g.html
タムロンの超広角レンズは酷評です。これを買うのなら他のレンズを買った方が良いですね。
タムロンSP AF10-24mm F3.5-4.5は周辺部の画質がライバルに負けている
http://digicame-info.com/2009/07/sp-af10-24mm-f35-45.html
Tamron SP AF10-24mm F3.5-4.5は絞っても周辺部の描写が甘いレンズ
http://digicame-info.com/2009/02/tamron-sp-af10-24mm-f35-45.html
かたや、同じサードパーティのレンズメーカー「トキナー」の超広角ズームは高評価。F2.8通しというスペックの違いはあるけど、実売5万ちょっとのレンズとしては「買い」のレベルです。
トキナーAT-X 116 PRO DX (11-16mm)はF4以上ならライバルをしのぐ性能
http://digicame-info.com/2009/05/at-x-116-pro-dx-11-16mmf4.html
トキナーAT-X11-16mm F2.8はAPS-C超広角レンズの中で最強の光学性能
http://digicame-info.com/2008/09/-atx-1116mm-f28.html



- 関連記事
-
- ビックカメラ新宿店ではコダッククロームの現像受付は12月20日(木)まで
- Nikon D40 プレスリリース
- ビックカメラ有楽町店でCyber-shot W300を購入!SanDisk製メモリースティックPROデュオ2GBとHAKUBAの液晶保護シートとセットで37,800円のポイント20%!!
- これは衝撃!ニコンDタイプレンズ、MFレンズ、F6等を4月16日から値上げ!
- 「GR DIGITAL II」と「Cybershot W300」の実写比較 三宅島編1/3
- お洒落なカメラバッグ「ARTISAN & ARTIST」
- オリンパスのマイクロフォーサーズ一眼「オリンパス・ペン E-P1」の情報
- もちろん新品!「GR DIGITAL III」がまたまた値下がりして56,873円!
- 京セラの高級コンパクトカメラ「Contax T3」の70周年モデル
- 「GR DIGITAL III」がAmazonで58,500円⇒58,230円!!
関連エントリー
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
※コメントは承認するまで表示されません。