2006.12.22(Fri)
旅の友、高級コンパクトカメラの「ContaxT3」
初めて買ったマトモなカメラがContaxT3。個人的には名機という称号を与えたい。


こいつを買ったのはもう4年も前。
2002年の9月くらいにまとまった休みが取れることになって、カンボジアへのアンコールワット一人旅を企画した。
それまで旅行では都度「写るんです」タイプの使い捨てカメラを持っていくか、現地で同タイプの購入して使ってきた。
久しぶりの海外旅行ということもあって、「よし!ここはひとつマトモなカメラを買うぜ!」と意気込み、いざ新宿へ。
「5万円も有れば充分だろう」と思いながら、家電量販店を回るがイマイチ気に入るカメラが無い。
バックパックを背負うエセバックパッカーなので、あまり大きいのは困る。
なるべく小さくて、見た目がカッコいい所有欲を満たしてくれる「旅の友」になってくれるようなカメラを探していた。
当時はカメラなんて「写るんです」「コンパクトカメラ」「一眼レフ」ぜーんぶ同じだろって思っていた(今にして思うと恥ずかしい話だ)から、どうして何十万もするカメラがあるのかテンデ理解してなかった。
ふと、新宿のサクラヤで一風代わったディスプレイがしてあるコンパクトカメラ達が目に付いた。
お雛様を飾るような赤ビロードを敷いた3段の台に、10台くらいのカメラが鎮座している。場所はレジ前。
一眼レフのカメラが並ぶ横にに陣取っていた。
他のコンパクトカメラがフロアの片隅に追いやられているのに、このカメラ達は明らかに違う扱いを受けている。
値段はいずれも10万超え。値段も他のコンパクトカメラとは全然違う。
今にして思えば、その後生産中止になってしまうリコーGR、ミノルタTC-1、そして京セラContaxのT3などの、所謂高級コンパクトカメラであった。
(10台前後のカメラが並んでいたはずだが、残念ながらこの3種類しか記憶にない。この3つだけ記憶に残っている理由は後で)
知らない人のために↓を貼っておく。
リコー GR1vのGoogleイメージ検索結果
ミノルタ TC-1のGoogleイメージ検索結果
Contax T3のGoogleイメージ検索結果
「一体このカメラは何が違うんだろう?」と物珍しそうに眺め手に取っていると、店員さんが寄ってきた。
立て続けに質問を投げかけてみた。
「どうしてこのカメラはこんなに高いのにあっちのカメラは安いのですか?」「同じカメラなのに値段が違うのは何故?」「写るんですと何が違うの?」等々。
こんな素人丸出しの質問をする客は店員からすると良いカモだろう。けれどその店員はイチイチ丁寧に細かく答えてくれた。
「それはレンズがですね・・・」「露出補正が・・・」「作りが・・・」「絞りで被写界震度を調節して・・・」等々。
この店員との出会いがなければ、きっといや絶対にカメラ・写真が趣味にはなっていなかっただろう。いわばこの店員が自分とカメラ・写真との橋渡しをしてくれたのである。感謝感謝である。
店員さんの説明にイチイチ驚きつつ感心しつつ次第に目の前にあるノーブルな雰囲気を醸すカメラ達に惹かれていった。
候補に挙がったのは、リコーGR1V(確かこれかな?)、ミノルタTC-1、ContaxT3の3種類であった。
(だからこの3台は記憶に残っている)
GR1Vは黒色で硬派なオーラが漂いいかにも「俺すげーぜ。バリバリ撮るぜ!」って感じ。TC-1はちょっと華奢な感じで「頑張るので大切に扱ってね」と語りかけてくる。最後のT3はちょっと間が抜けた顔で「こんな顔でも負けないよ~」と言っている。
悩みに悩む。予算は5万円。このカメラは軒並み10万超え。想定予算の2倍である。
しかも候補の3台は軒並み違った主張をしている。うーん。悩む。本気で悩む。こんなに悩んだのは高校時代の告白の時ぐらいだってくらいに悩む。
この3機を散々いじくり倒しているうちに、色々と分かってきた。
GR1Vは持ちやすい。グリップの部分が盛り上がっており、シボ革調のゴムが握りやすさに一役買っている。露出補正ダイヤルも適度なクリック感じがあって操作しやすい。
そして他の2台に比べて薄く持ち運びも楽そうだ。
TC-1は絞りの操作が面白い。繰り出しレンズと一体になっているダイヤルをグリグリって回して絞りが調整できる。ルックスもクラシックな雰囲気がある。こちらはグリップ部分に革張りがしてあり持ちやすい。
ただレンズとダイヤルのギミックが何となく脆そうな気がする。
T3は、一面ノッペリしたチタンで、はっきり言って間抜け顔である。それに凹凸が無く革張りもしてなく、はっきり言って持ちづらい。電源スイッチも兼ねている絞りを調節するダイヤルも硬くて回し辛い。
しかも厚みがあって携帯性があまりよろしくない。ただチタンなので頑丈そうである。
でも、どことなく愛嬌があって憎めない顔である。スイッチを入れるとジジッとレンズが繰り出してくるのも一生懸命さがあって可愛らしい。
「僕こんなんだけど、しっかり仕事はするよ!」と訴えかけているようである。
激しく懊悩。基本的に煩悩が多い人間だけど、人生で最大限に悩む。
結局、T3を購入した。GR1Vはカッコ良いんだけどカッコよくまとまり過ぎている。TC-1はやっぱ脆そうなところが気掛かり。
T3はまぬけ面だけど、愛嬌があって可愛らしい。何よりチタンで頑丈そうだ。
この「旅の友」と出会ってからもう4年が経つ。国内外色々なところに言った。カンボジア、タイ、ベトナム、インド、アメリカ西海岸とメキシコ、北海道、兵庫、鳥取、宮古島など。
下の写真はT3で取ったインドのバナレスで、ガンジス川を下っている時の一コマ。周りの空気まで切り取ってしまっているかの描写力。雰囲気がよく伝わってくる。



こいつを買ったのはもう4年も前。
2002年の9月くらいにまとまった休みが取れることになって、カンボジアへのアンコールワット一人旅を企画した。
それまで旅行では都度「写るんです」タイプの使い捨てカメラを持っていくか、現地で同タイプの購入して使ってきた。
久しぶりの海外旅行ということもあって、「よし!ここはひとつマトモなカメラを買うぜ!」と意気込み、いざ新宿へ。
「5万円も有れば充分だろう」と思いながら、家電量販店を回るがイマイチ気に入るカメラが無い。
バックパックを背負うエセバックパッカーなので、あまり大きいのは困る。
なるべく小さくて、見た目がカッコいい所有欲を満たしてくれる「旅の友」になってくれるようなカメラを探していた。
当時はカメラなんて「写るんです」「コンパクトカメラ」「一眼レフ」ぜーんぶ同じだろって思っていた(今にして思うと恥ずかしい話だ)から、どうして何十万もするカメラがあるのかテンデ理解してなかった。
ふと、新宿のサクラヤで一風代わったディスプレイがしてあるコンパクトカメラ達が目に付いた。
お雛様を飾るような赤ビロードを敷いた3段の台に、10台くらいのカメラが鎮座している。場所はレジ前。
一眼レフのカメラが並ぶ横にに陣取っていた。
他のコンパクトカメラがフロアの片隅に追いやられているのに、このカメラ達は明らかに違う扱いを受けている。
値段はいずれも10万超え。値段も他のコンパクトカメラとは全然違う。
今にして思えば、その後生産中止になってしまうリコーGR、ミノルタTC-1、そして京セラContaxのT3などの、所謂高級コンパクトカメラであった。
(10台前後のカメラが並んでいたはずだが、残念ながらこの3種類しか記憶にない。この3つだけ記憶に残っている理由は後で)
知らない人のために↓を貼っておく。
リコー GR1vのGoogleイメージ検索結果
ミノルタ TC-1のGoogleイメージ検索結果
Contax T3のGoogleイメージ検索結果
「一体このカメラは何が違うんだろう?」と物珍しそうに眺め手に取っていると、店員さんが寄ってきた。
立て続けに質問を投げかけてみた。
「どうしてこのカメラはこんなに高いのにあっちのカメラは安いのですか?」「同じカメラなのに値段が違うのは何故?」「写るんですと何が違うの?」等々。
こんな素人丸出しの質問をする客は店員からすると良いカモだろう。けれどその店員はイチイチ丁寧に細かく答えてくれた。
「それはレンズがですね・・・」「露出補正が・・・」「作りが・・・」「絞りで被写界震度を調節して・・・」等々。
この店員との出会いがなければ、きっといや絶対にカメラ・写真が趣味にはなっていなかっただろう。いわばこの店員が自分とカメラ・写真との橋渡しをしてくれたのである。感謝感謝である。
店員さんの説明にイチイチ驚きつつ感心しつつ次第に目の前にあるノーブルな雰囲気を醸すカメラ達に惹かれていった。
候補に挙がったのは、リコーGR1V(確かこれかな?)、ミノルタTC-1、ContaxT3の3種類であった。
(だからこの3台は記憶に残っている)
GR1Vは黒色で硬派なオーラが漂いいかにも「俺すげーぜ。バリバリ撮るぜ!」って感じ。TC-1はちょっと華奢な感じで「頑張るので大切に扱ってね」と語りかけてくる。最後のT3はちょっと間が抜けた顔で「こんな顔でも負けないよ~」と言っている。
悩みに悩む。予算は5万円。このカメラは軒並み10万超え。想定予算の2倍である。
しかも候補の3台は軒並み違った主張をしている。うーん。悩む。本気で悩む。こんなに悩んだのは高校時代の告白の時ぐらいだってくらいに悩む。
この3機を散々いじくり倒しているうちに、色々と分かってきた。
GR1Vは持ちやすい。グリップの部分が盛り上がっており、シボ革調のゴムが握りやすさに一役買っている。露出補正ダイヤルも適度なクリック感じがあって操作しやすい。
そして他の2台に比べて薄く持ち運びも楽そうだ。
TC-1は絞りの操作が面白い。繰り出しレンズと一体になっているダイヤルをグリグリって回して絞りが調整できる。ルックスもクラシックな雰囲気がある。こちらはグリップ部分に革張りがしてあり持ちやすい。
ただレンズとダイヤルのギミックが何となく脆そうな気がする。
T3は、一面ノッペリしたチタンで、はっきり言って間抜け顔である。それに凹凸が無く革張りもしてなく、はっきり言って持ちづらい。電源スイッチも兼ねている絞りを調節するダイヤルも硬くて回し辛い。
しかも厚みがあって携帯性があまりよろしくない。ただチタンなので頑丈そうである。
でも、どことなく愛嬌があって憎めない顔である。スイッチを入れるとジジッとレンズが繰り出してくるのも一生懸命さがあって可愛らしい。
「僕こんなんだけど、しっかり仕事はするよ!」と訴えかけているようである。
激しく懊悩。基本的に煩悩が多い人間だけど、人生で最大限に悩む。
結局、T3を購入した。GR1Vはカッコ良いんだけどカッコよくまとまり過ぎている。TC-1はやっぱ脆そうなところが気掛かり。
T3はまぬけ面だけど、愛嬌があって可愛らしい。何よりチタンで頑丈そうだ。
この「旅の友」と出会ってからもう4年が経つ。国内外色々なところに言った。カンボジア、タイ、ベトナム、インド、アメリカ西海岸とメキシコ、北海道、兵庫、鳥取、宮古島など。
下の写真はT3で取ったインドのバナレスで、ガンジス川を下っている時の一コマ。周りの空気まで切り取ってしまっているかの描写力。雰囲気がよく伝わってくる。


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