2007.05.29(Tue)
革靴の手入れをしますか?(よく履く靴編)
前回は靴の手入れに必要な道具を紹介したけど、続いて今回は普段履く靴の手入れ方法を紹介。自己流なのであまり参考にならないかもしれないが一応紹介。
実際に掃除をしているところの写真が無くて申し訳ないんだけど、一人じゃ靴を掃除しながら写真は無理でした。
という訳で靴の手入れの方法を解説。
(1)ブラッシング
まずブラッシング。この前のエントリーでも紹介した通り、靴の手入れにブラシは必須。これがなければ始まりません。


ササッと靴全体を軽く払う感じでブラッシングをします。あまり力を入れないように。ブラシのベース部分で傷をつける恐れがあるので、あくまでも軽く軽く、ササッと払う。
アッパーとソールの間によくゴミが溜まるので根気良く掻き出すこと。
詰まったゴミが取れない場合は、使い古したハブラシを使うと便利。
また紐靴の場合は、ベロ部分のホコリも払うこと。長く履いているとこのベロ部分にホコリが溜まります。
ソールもブラッシングしましょう。革底のソールだと履いていると傷だらけになり汚れも染み込んでいますが、一応ブラッシングします。
(2)ステインリムーバーで古いクリームを落とす。
次に、ステインリムーバーを少量を布にとって靴全体を拭きます。
布は古着のTシャツやハンカチで十分。分量は10円玉くらいの大きさの染みが布にできればOK。あまり多くの量は必要ありません。


この時の注意点は極力力を入れないこと!力を入れて拭くと革の表面が擦れてしまい、傷つき革の艶が失われます。
汚れているとついつい力を入れすぎて強く拭きがちですが、そこは抑えて抑えて、軽く軽く拭くこと。
(3)栄養クリームを塗る
革は生き物です。呼吸をしていますし栄養が必要です。栄養クリームを塗って革に栄養を与えます。
オススメは「M.モゥブレィ」のデリケートクリーム。これは靴だけじゃなく革製品にも使えます。ちなみに自分はフェリージのサイフやエンリーベグリンのカバンもこれで手入れしています。エンリーベグリンの店員さんもこれを使っているそうです。


塗り方について、まず布に取って塗るか指に取って塗るかですが、これはお好みで。
自分の場合は直に指に取って塗ります。理由はまず指で塗った方がクリームの延びが良い気がすることと、適度に体温で温まって革に早く馴染む気がするからです。
指にクリームが付くのが嫌なら布に取ってやりましょう。
分量は、指先にほんの小粒という人もいますが、自分の場合は結構大目に塗ります。というのもこのデリケートクリームは素早く革に吸収されるので小粒程度の量では靴全体に塗れないからです。
(小粒程度って人はどうやって靴全体に塗っているのか不思議)
大目と言っても一円玉くらいの量を、4回~5回に分けて靴に塗ります。
自分の場合は、初めはトゥの部分から、両サイド、カカト、ベロ部分に塗ります。
ベロ部分は忘れがちですので、忘れずにベロ部分にも塗るようにしましょう。
(4)クリームを伸ばす。
(3)で靴全体に塗ったクリームをブラシで伸ばします。(1)のブラッシング用のブラシとは別にクリームを伸ばすようのブラシでやった方が良いです。(自分は横着物なので一つのブラシで行っていますが)
理由は、ブラッシングで落としたホコリがブラシの毛に残っており、クリームを伸ばすときに靴に再付着してしまうからです。
(5)余分なクリームを拭き取る
暫く時間を置いて、栄養クリームが革に吸収されるのを待ちます。
だいたい、3分~5分程度置きます。
吸収された頃を見計らって、余分なクリームを拭き取ります。余分なクリームが残っていると汚れの原因になるからです。
もっとも、「M.モゥブレィ」のデリケートクリームの場合はよく吸収されますので、それほど気にすることはありません。
布でササっと軽く拭き取ります。(2)と同じ要領で革の表面を擦り過ぎないように軽く力を入れずに拭き取ります。
(6)補色クリームを塗る
次に補色クリームを塗ります。補色クリームは文字通り靴に色を与えるクリームです。
ちょっと擦ってしまい色が剥げてしまった箇所や傷を隠すために使います。
靴を履いていると、意外と傷ついたり色が剥げたりします。逆の足でトゥの内側を擦ってしまったり、満員列車でカカトを蹴られたり、階段でつまづいたり、知らない内に傷が付く物です。
靴の色と同じ色のクリームかやや濃い目のクリームを、色剥げや傷がある箇所に塗ります。
同じ色のクリームの場合は、極少量を指先にとって刷り込むように塗ります。
やや濃い目のクリームの場合は、こちらも極少量を薄く延ばすように塗り塗ります。
濃い目の場合は、塗りこみ過ぎると染みのようになってしまう危険性がありますので注意してください。
こちらも力を入れないように軽く塗ります。
なお、変わった色の靴になると、全く同じ色のクリームというは滅多にありません。黒や茶色、ダークブラウン、ネイビーなどの一般的な色はありますが、カーキや緑系などの変わった色になると見つけるのが大変です。その場合は同系色の色のクリームを選びましょう。
(7)余分なクリームを拭き取る
(5)と同じ要領でクリームを拭き取ります。
なお、自分の場合は補色クリームをブラシで延ばすことはしません。
補色クリームは色剥げや傷の箇所に塗りますので、全体に延ばす必要はないと考えるからです。
(8)ソールに革底専用のクリームを塗る。
革底の場合は、底も革です。底にも栄養を与えましょう。革底ではなかったり、革底でもゴムを張っている場合は塗る必要はありません。
ゴム張りをしている場合は、ゴムは通常つま先部分に張ってあるので、それ以外の部分に革底専用のクリームを塗ります。

(9)コバを補色する
コバは傷がよく付き、色も剥げます。目立ちますのでコバが傷ついているとみっともないです。
同色の補色クリームで補色しても良いです。自分の場合は補色クリームでも補色します。
黒や茶色等の場合は、コバインキにこの色がありますので、コバインキで補色します。

コバインキでコバを補色する場合の注意点は、アッパーに塗らないように。慎重に慎重に塗ります。靴の手入れをしていて一番緊張するのがこの作業をしている時です。
(10)艶だしクリームを塗る
艶だし用のクリームを少量靴に塗ります。塗り方は極少量を指に取り、軽く軽く全体に延ばします。
延ばしたら、クリーム延ばし用のブラシでささっとブラッシングしてクリームを全体に延ばします。指では伸ばしきれない部分があるのでブラシを使うわけです。
この段階でかなり艶が出て魅力的な雰囲気になります。
こちらは栄養クリームではありませんので時間を置かずに、余分なクリームを拭き取っておきましょう。
なお自分の場合は、艶出しクリームを塗るのは黒色の靴だけです。茶系や他の色の靴には使いません。
何となくですが、黒以外の靴には艶があまり似合わないと感じるからです。
(11)磨きます。
いよいよ最後の作業です。布やクロスで磨いても良いですが、自分の場合はやはりレザーグローブで磨きます。

こちらも決して力を入れずに軽く軽く磨きます。「艶を出そう!」と意気込んでついつい力を入れがちですが、自制心で軽く軽く磨きます。
なお、試したことはないですが、メガネ拭きで磨いても綺麗な艶がでるそうです。
(12)完成
ようやく完成です。お疲れ様でした。初めは時間がかかりますが、慣れてくると1足10分ぐらいでできるようになります。
実際に掃除をしているところの写真が無くて申し訳ないんだけど、一人じゃ靴を掃除しながら写真は無理でした。
という訳で靴の手入れの方法を解説。
(1)ブラッシング
まずブラッシング。この前のエントリーでも紹介した通り、靴の手入れにブラシは必須。これがなければ始まりません。


ササッと靴全体を軽く払う感じでブラッシングをします。あまり力を入れないように。ブラシのベース部分で傷をつける恐れがあるので、あくまでも軽く軽く、ササッと払う。
アッパーとソールの間によくゴミが溜まるので根気良く掻き出すこと。
詰まったゴミが取れない場合は、使い古したハブラシを使うと便利。
また紐靴の場合は、ベロ部分のホコリも払うこと。長く履いているとこのベロ部分にホコリが溜まります。
ソールもブラッシングしましょう。革底のソールだと履いていると傷だらけになり汚れも染み込んでいますが、一応ブラッシングします。
(2)ステインリムーバーで古いクリームを落とす。
次に、ステインリムーバーを少量を布にとって靴全体を拭きます。
布は古着のTシャツやハンカチで十分。分量は10円玉くらいの大きさの染みが布にできればOK。あまり多くの量は必要ありません。


この時の注意点は極力力を入れないこと!力を入れて拭くと革の表面が擦れてしまい、傷つき革の艶が失われます。
汚れているとついつい力を入れすぎて強く拭きがちですが、そこは抑えて抑えて、軽く軽く拭くこと。
(3)栄養クリームを塗る
革は生き物です。呼吸をしていますし栄養が必要です。栄養クリームを塗って革に栄養を与えます。
オススメは「M.モゥブレィ」のデリケートクリーム。これは靴だけじゃなく革製品にも使えます。ちなみに自分はフェリージのサイフやエンリーベグリンのカバンもこれで手入れしています。エンリーベグリンの店員さんもこれを使っているそうです。


塗り方について、まず布に取って塗るか指に取って塗るかですが、これはお好みで。
自分の場合は直に指に取って塗ります。理由はまず指で塗った方がクリームの延びが良い気がすることと、適度に体温で温まって革に早く馴染む気がするからです。
指にクリームが付くのが嫌なら布に取ってやりましょう。
分量は、指先にほんの小粒という人もいますが、自分の場合は結構大目に塗ります。というのもこのデリケートクリームは素早く革に吸収されるので小粒程度の量では靴全体に塗れないからです。
(小粒程度って人はどうやって靴全体に塗っているのか不思議)
大目と言っても一円玉くらいの量を、4回~5回に分けて靴に塗ります。
自分の場合は、初めはトゥの部分から、両サイド、カカト、ベロ部分に塗ります。
ベロ部分は忘れがちですので、忘れずにベロ部分にも塗るようにしましょう。
(4)クリームを伸ばす。
(3)で靴全体に塗ったクリームをブラシで伸ばします。(1)のブラッシング用のブラシとは別にクリームを伸ばすようのブラシでやった方が良いです。(自分は横着物なので一つのブラシで行っていますが)
理由は、ブラッシングで落としたホコリがブラシの毛に残っており、クリームを伸ばすときに靴に再付着してしまうからです。
(5)余分なクリームを拭き取る
暫く時間を置いて、栄養クリームが革に吸収されるのを待ちます。
だいたい、3分~5分程度置きます。
吸収された頃を見計らって、余分なクリームを拭き取ります。余分なクリームが残っていると汚れの原因になるからです。
もっとも、「M.モゥブレィ」のデリケートクリームの場合はよく吸収されますので、それほど気にすることはありません。
布でササっと軽く拭き取ります。(2)と同じ要領で革の表面を擦り過ぎないように軽く力を入れずに拭き取ります。
(6)補色クリームを塗る
次に補色クリームを塗ります。補色クリームは文字通り靴に色を与えるクリームです。
ちょっと擦ってしまい色が剥げてしまった箇所や傷を隠すために使います。
靴を履いていると、意外と傷ついたり色が剥げたりします。逆の足でトゥの内側を擦ってしまったり、満員列車でカカトを蹴られたり、階段でつまづいたり、知らない内に傷が付く物です。
靴の色と同じ色のクリームかやや濃い目のクリームを、色剥げや傷がある箇所に塗ります。
同じ色のクリームの場合は、極少量を指先にとって刷り込むように塗ります。
やや濃い目のクリームの場合は、こちらも極少量を薄く延ばすように塗り塗ります。
濃い目の場合は、塗りこみ過ぎると染みのようになってしまう危険性がありますので注意してください。
こちらも力を入れないように軽く塗ります。
なお、変わった色の靴になると、全く同じ色のクリームというは滅多にありません。黒や茶色、ダークブラウン、ネイビーなどの一般的な色はありますが、カーキや緑系などの変わった色になると見つけるのが大変です。その場合は同系色の色のクリームを選びましょう。
(7)余分なクリームを拭き取る
(5)と同じ要領でクリームを拭き取ります。
なお、自分の場合は補色クリームをブラシで延ばすことはしません。
補色クリームは色剥げや傷の箇所に塗りますので、全体に延ばす必要はないと考えるからです。
(8)ソールに革底専用のクリームを塗る。
革底の場合は、底も革です。底にも栄養を与えましょう。革底ではなかったり、革底でもゴムを張っている場合は塗る必要はありません。
ゴム張りをしている場合は、ゴムは通常つま先部分に張ってあるので、それ以外の部分に革底専用のクリームを塗ります。

(9)コバを補色する
コバは傷がよく付き、色も剥げます。目立ちますのでコバが傷ついているとみっともないです。
同色の補色クリームで補色しても良いです。自分の場合は補色クリームでも補色します。
黒や茶色等の場合は、コバインキにこの色がありますので、コバインキで補色します。

コバインキでコバを補色する場合の注意点は、アッパーに塗らないように。慎重に慎重に塗ります。靴の手入れをしていて一番緊張するのがこの作業をしている時です。
(10)艶だしクリームを塗る
艶だし用のクリームを少量靴に塗ります。塗り方は極少量を指に取り、軽く軽く全体に延ばします。
延ばしたら、クリーム延ばし用のブラシでささっとブラッシングしてクリームを全体に延ばします。指では伸ばしきれない部分があるのでブラシを使うわけです。
この段階でかなり艶が出て魅力的な雰囲気になります。
こちらは栄養クリームではありませんので時間を置かずに、余分なクリームを拭き取っておきましょう。
なお自分の場合は、艶出しクリームを塗るのは黒色の靴だけです。茶系や他の色の靴には使いません。
何となくですが、黒以外の靴には艶があまり似合わないと感じるからです。
(11)磨きます。
いよいよ最後の作業です。布やクロスで磨いても良いですが、自分の場合はやはりレザーグローブで磨きます。

こちらも決して力を入れずに軽く軽く磨きます。「艶を出そう!」と意気込んでついつい力を入れがちですが、自制心で軽く軽く磨きます。
なお、試したことはないですが、メガネ拭きで磨いても綺麗な艶がでるそうです。
(12)完成
ようやく完成です。お疲れ様でした。初めは時間がかかりますが、慣れてくると1足10分ぐらいでできるようになります。
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