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2009.02.03(Tue)
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異常な精神世界を見事に描いたサイコスリラー「THE CELL(ザ・セル)」を観てみた

ザ・セル [DVD]
この前の週末に今更ながら、精神世界という非現実を驚異的な映像美と描き出した洋画「ザ・セル」を観ました。

簡単にストーリーを説明すると、女性を誘拐しては水槽(小部屋のことでcellと呼ばれる)に閉じ込めて溺死させるという連続犯罪が発生する。FBIが紆余曲折の末に精神異常の犯人を確保するが、分裂症の発作で犯人は意識不明の昏睡状態。折りしもこの犯人に誘拐されたと思われる女性が未だに行方不明。

FBIは犯人の意識を覚醒させ、被害者が閉じ込めらた場所を聞き出そうとするが徒労に終わる。一縷の望みとして残されたのが人間の潜在意識、つまり脳に侵入するという研究に携わっている女性心理学者キャサリン(ジェニファー・ロペス)。FBIは彼女に凶悪犯の意識に忍び込み、被害者の居場所を聞き出すことを依頼するが・・・・・というのが大雑把な流れです。

まぁこの凶悪犯の精神世界が酷いこと酷いこと。快楽的な連続殺人犯なので歪んだ世界の持ち主なのは当り前なんだけど、異形の人間は出てくるは、サイレントヒルやバイオハザードに出てきそうなダンジョンはあるわ、くるくると腸を引き出す拷問シーンはあるわでグロ耐性があまり無い俺のような人間は「うひゃぁ!」とちょっと目を背けてしまう光景が盛り沢山でした。

中でもジョジョの奇妙な冒険で登場した「輪切りのソルベ」的な場面は衝撃的で、予測が付いていてもドキドキと心拍数が高まり、その瞬間には血の気がサーっと引く音が聞こえるようでした。

ただ、グロさを差し引いてもその映像美が美しすぎるほどに美しい。凶悪犯の異世界的な内面を、見事な現実感を伴って創り出したことには驚嘆します。もちろん凶悪犯の精神世界だけではなくて映画全般を通して映像美には一切の妥協が感じられません。

そしてストーリーの方も中々です。目が離せない展開が続き異形の世界感と相まって映画に釘付けになりますが、ただ精神世界へもう一名ダイブする箇所で何でその人なのかという必然性があまりないのがちょっと・・・でしたね。

いずれにしても全体的な評価は十分に観るに値します。サイコスリラー好きにはお勧めな一作ですね。

ちなみに「ザ・セル2」という続編が出るらしいですが、これは監督も主演も変わってしまい、しかも日本では劇場公開されずにDVDだけが発売されます。本当の意味で続編となるのか不安ですね。超能力刑事が出てくるみたいですし。

どちらかと言うと「ザ・セル」で初映画デビューしたターセム監督の最新作「ザ・フォール」が観たいところです。



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