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2009.02.13(Fri)
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SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)の「ODESSA II(オデッサII)」を革専用の洗剤「サドルソープ」で洗ってみた

SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)の「ODESSA II(オデッサII)」
3年ほど前にSCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)で購入したやや高級ラインな靴「ODESSA II(オデッサII)」。手入れをしながら大切に三年間履き続けましたが、先日にわか雨に降られてしまい、乾かした後によくよく見てみると表面に塩が浮いてしまっていました。

革靴というのは足から出た汗が革に染み込み、それが何度も続くと塩分が蓄積されて雨等で濡れた際に表面に塩が浮き上がり、革の表面に白く浮くようになってしまいます。こうなってしまうとステインリムーバーで拭ったり、普通に靴クリームを塗っても根本的な対処にはなりません。

そこで登場するのが革靴を洗う専用洗剤「サドルソープ」です。以前にREDWINGのブーツをこれで洗っています。

「ODESSA II(オデッサII)」の爪先に浮いた塩「ODESSA II(オデッサII)」の側面に浮いた塩
まずは現状の確認から。トゥのコバ部分に白く塩が浮いています。コバに浮くのは塩分だけじゃないかもしれませんが、白く浮いているのが分ると思います。爪先の革の表面が細かく波立っているのはぶつけてしまったためです。買って2週間ぐらいでぶつけてしまったのでちょっとショックでした・・・・
靴のサイド部分にも白いシミのようなのが広がっているのが確認できます。

「ODESSA II(オデッサII)」を水に沈めて充分に湿らす
サドルソープで洗う前にまずは靴全体を濡らします。思い切って水に浸けてしまいましょう。風呂桶に水を張ってその中に靴を沈めましたが、もちろんバケツでも構いません。この工程の役割は要するに「塩抜き」ですね。水に浸けて浸透圧を利用して水に塩分を放出させようという訳です。
足ヒレやマスク等のダイビング機材やシュノーケリング機材を水に浸けて塩抜きするのと同じです。この時は水に浸けていた時間は5分~10分ぐらいかな。靴に染み込んだ塩分を考慮して時間を決めれば良いと思います。

湿りきった「ODESSA II(オデッサII)」「ODESSA II(オデッサII)」をサドルソープで洗う
水から靴を引き上げて、ここでいよいよサドルソープの出番です。ちなみにサドルソープは「M.モゥブレィ」という靴クリームも作っている靴の手入れ品を作っているメーカーのものです。



サドルソープに付属しているスポンジに水を含み、サドルソープをよく泡立てて念入りに靴を洗います。折角なので表面でけではなく、靴の内側やベロ、コバと革の間、底革も洗ってしまいましょう。この時は不精者なので靴紐を外さないまま洗ってしまいましたが、本当は靴紐をちゃんと外して洗うのがベストです。あまり力を込めずに優しく洗うのがコツです。

サドルソープの泡が付いたまま「ODESSA II(オデッサII)」を乾かす濡れた「ODESSA II(オデッサII)」を陰干しする
サドルソープの泡には革の栄養が含まれているので泡が付いたままで乾かします。当然ですが陰干しです。日向や陽射しが当たる場所で乾かすのは、革が急激に乾燥してひび割れたり、変な皺が革に出来たりしますので厳禁です。

革靴の中には丸めた新聞紙をつめて、端が少し外に出るようにしておきます。こうしておくと新聞紙が吸収した水分が外に出た端から空気中に放出されやすくなので、乾きやすくなります。

また、底が床にべったり付いた状態よりも、壁に立てかける等をした底の下に空間を作っておくと乾きやすいです。中の新聞紙は2、3回交換するとあまり新聞紙が濡れなくなるのでこのまま放置します。乾かす時間は1週間~2週間。季節によって乾き具合が変ってくるので、都度確認してみましょう。

乾いて手入れが終わった「ODESSA II(オデッサII)」
10日程経過し、乾いたことを確認してから手入れをした後の状態が上の写真です。手入れ前の乾いた状態での写真は撮り忘れてしましました。

サドルソープで洗った後の手入れ方法は、栄養クリームを念入りに何度も塗ります。個人的に愛用しているのはサドルソープと同じメーカーであるM.モゥブレィの「デリケートクリーム」です。


水に浸けたことにより革から栄養が外に流れ出てしまっていますので、革は栄養が不足している状態です。栄養クリームを塗り革が吸収したらまた塗るという工程を何度も繰り返します。
ここで知らない人のために一応注意喚起ですが、靴クリームには栄養クリームの他に艶だしクリームや補色クリーム等色々な種類があります。革に栄養を与えるのは栄養クリームです。誤ったクリームを使わないように注意しましょう。

革に栄養を与えた後は普通の靴の手入れ方法と一緒ですが、一応説明しておきます。
まずは補色クリームを塗って色を補色します。この靴は黒色の革なので補色クリームも黒色を使いました。革によって合う色の補色クリームを使いましょう。
ちなみに、洗って乾いた直後の状態は、今まで補色クリームで誤魔化していた傷が顕わになり軽くショックを覚えます。


次にコバをコバインキで補色します。コバは靴の底にあり一番外側に出っ張った部分になりますので細かい傷やスレで色が剥げていますので補色してあげましょう。


そして忘れてはならないのでが底革への栄養補給です。上にあげた表皮に栄養を与えるクリームでは底革が柔らかくなってしまうので、底革用の栄養剤を使います。
お勧めというこかこれしか知らないのですが、「コロニル ソールトニック」というのが底革用のクリームです。底革を保護する成分も含まれています。口に付いたスポンジに中の成分を染み出させて底革に塗りこみます。


最後の仕上げは艶出しクリームです。艶出しクリームを少量をブラシに取って靴全体を軽くブラッシングして、最後に磨き布で磨きます。


綺麗になった「ODESSA II(オデッサII)」の爪先綺麗になった「ODESSA II(オデッサII)」の側面
少々前置きが長くなってしまいましたが、手入れが完成した後の各部位の写真がこちらです。撮っている部分が違うじゃん!という突っ込みは無しで(汗)。アチコチに出来ていて塩染みがしっかりと除去できて綺麗になりました。
サドルソープで洗うのは勇気が要りますが、洗うことによって確実に綺麗になりますし、塩分も除去できるので、塩染みが出来てしまったら一考の価値ありです。どの道、革の内部に染み込んだ塩分は水に浸ける以外に除去する方法はありません。迷ったらサドルソープで思い切って洗ってみましょう。
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靴紐をしたまま洗うほうがベターなんでしょうか??
聴く花 | 2014年07月09日(水) 20:24 | URL | コメント編集

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