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2009.02.23(Mon)
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【書評】『「やる気」のある自分に出会える本』を読んでみた

「やる気」のある自分に出会える本
立て続けに本の書評です。タイトルは直球ストレードでずばり「「やる気」のある自分に出会える本」という本です。

誰しもやる気がある時とない時があると思いますが、自分は公私共にやる気がある時とやる気がないときの波が激しくて、やる気があって非常に波に乗っている時にはドンドン物事を進めて片付けてしまいますが、ない時は意気消沈の如く全く何も進める気がなくなってしまう傾向があります。

プライベートで言うとこのブログが分かり易いかな。例えば「PC/自作」というカテゴリがありますが、気分が乗っている時はこのカテゴリに関する記事ばかりを集中的に書きますが、一旦興味が薄れてしまうと全く書かなくなってしまいます。

プライベートだとまだ良くて、仕事になるとこれがモロに影響してきます。忙しくて目の前の仕事に集中して取り組んでいる時は、自然とやる気もあってドンドン仕事を片付けてしまうのですが、一旦仕事が落ち着いてしまうと、他にやるべきことがあるのに中々やる気が出なくなってしまいます。つまり非常に効率が落ちてしまい、無駄が発生してしまう訳です。

「どうしたらコンスタントにやる気が出るのか?」というのが自分の中の課題であり、解決の糸口を探すために試しにAmazonで評価が高かった「「やる気」のある自分に出会える本」を読んでみることにしました。

著者は笹氣 健治(ササキ ケンジ)さんという心理カウンセラーで、冒頭で具体的なケースと提示し、やる気が起きないパターンを「先送り型」「気分散漫型」「失敗回避型」「燃え尽き型」の4つの類型に分類し、続いてそれぞれの類型において「やる気が出ない」原因と対処方法を章立てで解説しています。

第1章 やる気が起きない4つのタイプ
第2章 ギリギリまでやる気が起きない「先送り型」(「先送り型」の心理メカニズム;「先送り型」の対処法)
第3章 気になることでやる気が削がれる「気分散漫型」(「気分散漫型」の心理メカニズム;「気分散漫型」の対処法)
第4章 行動したくてもなぜかやる気になれない「失敗回避型」(「失敗回避型」の心理メカニズム;「失敗回避型」の対処法)
第5章 何もかもやる気になれない「燃え尽き型」(「燃え尽き型」の心理メカニズム;「燃え尽き型」の対処法)


全ての人が単一のパターンにだけ当てはまるという訳ではなく、状況に拠ってそれぞれ当てはまる場合があると思います。
自分の場合もそうで、場面場面によって「あの時はこのパターンだったのか」と思わせてくれました。

「先送り型」は小中学生や高校生の時の夏休みの宿題を思い出すと、ピンと来る人も多いはず。先延ばし先延ばしにしてて、いよいよ新学期が始まる直前になって慌てて始めるパターンです。
自分もモロにこのパターンに当てはまることがあります。やはり「面倒だな」とか「他に楽しいことがあるのに」と思ってしまい、取り掛かることが遅くなってしまい、締め切りギリギリになって尻に火が点く段階になって大急ぎで処理することが多々あります。

「気分散漫型」は急な用事や仕事が入って気分的にイライラしたり、他人が思うように動かなかったり、過去の失敗を引きずってしまったりして、他の物事に気を取られてしまい、やる気が出ないパターンです。こちらも思い当たるふしがある人が多いのではないでしょうか。

「失敗回避型」は読んで字の如く、失敗をしたくないからやる気が出ないパターンです。色々と情報収集をしたり、計画を立てたり、何かを実行に移したりとした、各行動の段階を終えるとやる気がなくなってしまうパターンです。
例えば、英語の勉強をしたいと思って役に立ちそうな本を色々と買ったはいいが、ロクロク読むことをせずに積本になってしまっているというパターンです。

「失敗回避型」の説明では、「自己万能感」という言葉が出てきます。自己万能感とは「自分には能力があって何でも出来るという感覚です。能力があると思っている反面、失敗を極度に恐れ、行動に移せなくなってしまう、つまりやる気がなくなってしまうという訳です。

最後が「燃え尽き型」です。燃え尽き症候群、バーンアウトというと有名です。自分も昔に看護師や医師に多いと聞いたことがあります。「燃え尽き型」は先が見えなくなってしまい、今自分がやっていることは本来意味があるのだろうか?と疑問をもってしまい、やる気がなくなってしまうパターンです。鬱の症状にも似ています。

また自分の例で恐縮ですが、このブログを書いていてもそもそも意味があるのだろうか?何か人の役に立っているのだろうか?、書きつづけることの意味って難だろうか?と悩むことがあります。
仕事の例になると、あるプロジェクトが完了した後に、評価らしい評価をもらえないと、自分は一体何のために心神を削って頑張ったのだろうか?と意気消沈することがあります。これが「燃え尽き型」です。

それぞれの類型については、原因分析と対処方法が具体的に且つ分かり易い平易な表現で綴られており、すっと理解しやすく実践的です。

詳しく書くことはマナー違反なので書きませんが、「先送り型」「気分散漫型」「失敗回避型」に共通するのは、兎に角「行動すること」です。類型に拠って具体的な行動方法の違いはありますが、根底にはアクションを起こすことが共通しています。

また、それら3つの類型において、そもそもやる気が出ないということは自分が悪いことではなく、実はこんなに素晴らしい側面を持っているために、やる気がなくなってしまっているんだよ、という風に説得力がある形でプラス評価をしつつ対処方法がかかれているために、落ち込むことは無く、読み進めて対処方法を会得することができるようになっています。

最後の「燃え尽き型」は、休むかまたは自己評価をすべきと書かれています。自己評価の方法は、実は友人からも聞いたことがありますが、目標達成までのプロセスを細分化して、各プロセスで評点をして、ある一定点数に達したら何らかの見返りを自分にするという対処方法です。
つまり他人の評価が期待できないため、自分を自分で評価して自己を再認識してやる気を出させるという方法です。

詳しい内容を敢えて避けて書きましたので、具体的ではなく分かり難いかもしれませんが、個人的には予想以上に有用でした。やる気の有無による波が減り、やる気が無くなりそうだという端緒を感じたら、この本に書いてある対処方法を実践するようにして、事前にやる気がなくなるのを防げるようになりました。

ただ、この本が有用なのは自己を分析できる人に限られるのかもしれません。本には具体的にやる気が無くなる原因・プロセスがかかれていますが、自分に当て嵌めることが出来なければ、自分への対処方法として応用できないためです。

「あの時は何故やる気がなくなってしまったのだろうか?」と思い当たる人にこそ有用な内容であると思います。

個人的には非常に役に立ちましたが、出来ればもっと若い時に、学生時代に読んでおけば良かったと思わせる本です。進学や進級、就職活動の時にこの本を読んでおり、対象方法を学んでいればよりよい人生を歩めていたのではないかと思えます。
もちろん発売日が2006年なので、そんなことは無理だと分かっていますが、そう思わせる本でした。
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Comment

あなたの書評を見て、この本を購入してみます。
人生変われたら、あなたのおかげってなるかもです(笑)

ありがとうございます。
スノー | 2011年07月23日(土) 22:24 | URL | コメント編集

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