2009.03.29(Sun)
往時を偲ばせる知覧武家屋敷(2/3):佐多直忠邸庭園と佐多民子邸庭園、佐多美舟邸庭園(鹿児島旅行 17/26)
先ほどのエントリーから続いて知覧麓武家屋敷です。
知覧の武家屋敷には国の名勝に指定された7つの庭園があると書きましたが、この7つの庭園を「知覧麓武家屋敷」と言います。その内3つが佐多姓が冠された庭園です。
先ほどのエントリーで紹介したのが「森重堅邸庭園」、このエントリーでは「佐多直忠邸庭園」と「佐多民子邸庭園」、そして「佐多美舟邸庭園」の3つの佐多姓の庭園を紹介します。
6番目が「佐多直忠邸庭園」です。門をくぐると切石の目隠しがあります。屏風岩とも呼ばれ、敵の侵攻を防ぐ防御の役割も果たしています。
ちなみに門の表札には「佐多直忠」ではなく、「佐多京子」とありました。
こちらが「佐多直忠邸庭園」の庭園と邸宅です。パンフレットには以下の説明が書かれています。
門をくぐると切石の目隠しにつき当たる、屏風(びょうぶ)岩とも呼び、防衛を兼ねた造りで江戸時代中期の武家屋敷の風格を備えている。
母ヶ岳を望む庭の一隅に築山を設けて、その中心部に3.5mの立石がそびえ、下部には多数の石組みを配して枯滝としている。何か大陸的で一幅の水墨画をそのまま現わした名庭である。
こちらが立石と滝壷にあたる部分に小さい石を組み合わせて表現した枯滝です。
続いて5番目の「佐多民子邸庭園」です。門を通り抜けると同じく塀が目隠しの役割を担っています。装飾が先の「佐多直忠邸庭園」と異なっており、こちらの方が手が込んでおり、趣がある印象です。
門からの邸宅への通路を抜けると、植木、盆栽がありました。手入れが行き届いており、これだけでも見事な作品ではないかと思われます。右の写真が「佐多民子邸庭園」の邸宅です。
「佐多民子邸庭園」の枯水山式の庭園です。様々な形の岩・石を組み合わせ、積み上げて表現をした山谷は見事の一言。丁寧に掃かれた砂が豊かな水を表現し、悠然とした風景を思わせます。
パンフレットから説明を転載すると以下の通りです。
巨石奇岩を積み重ねて深山幽谷の景をうつしだし、小船に乗って石橋の下を潜って行くと、仙人が岩の上から手招きをしているようだ。
麓川の上流からは運んだ庭石は、凝灰岩質のもので巨岩のため石目にそって割り、牛馬で運びやすくしたものである。
佐多姓の最後の庭園が「佐多美舟邸庭園」です。門構えは3つの佐多姓邸宅のものも似通っていますが、門をくぐった後の目隠しが「佐多美舟邸庭園」は片側が塀で、もう片方は塀と同じ高さの生垣がその役割を担っています。
「佐多美舟邸庭園」の邸宅と庭園です。枯山水式で知覧庭園の中で最も広く、また石灯、築山、枯滝と森を表現した木々と最も豪華な庭園です。
パンフレットの説明文は以下の通りです。
寛永4年(1751)に造られたものといわれ、知覧庭園の中では最も豪華で広い庭園である。枯滝を造り、築山の上部に石灯、下部の平地には各所に巨岩による石組を設けている。門を入って右に折れて書院の前に出ると、本庭の主力の滝を中心とした石組みは、えんえんと流れ、訪れた人々に力強さと広さを感じさせる。
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